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スターリングエンジンって知ってますか?

  • kawamura743
  • 5月31日
  • 読了時間: 3分

19世紀初頭にイギリスで発明された静音で効率の良い発電機ですが、大出力に向いていないため、産業の主力になれなかった発電機です。私がスターリングエンジンの存在を知ったのも、たかだか四半世紀前です。燃料電池に関する単行本の原稿執筆の取材過程で出会ったのですが、すでに「死んだ技術」とまで囁かれていたいました。


だから2023年にスターリングエンジンに関わる仕事を持ち込まれたとき、一度は断りました。しかも持ち込んできた会社は、別の技術を「永久機関」ともてはやしてきたものだから(笑)、信用できる話とはとても思えませんでした。「永久機関を信じるような人たちには関わってはいけない」と思いました。


永久機関を紹介してきた会社が持ってきたスターリングエンジン(輸入元は別の会社)はパチモンでしたが(後述)、それを使おうとしていたマトモな会社からは、「きちんと動くマトモなスターリンエンジン、オタクで探せるか」とのお題を頂きました。パチモンだけあって、そのマトモな会社に持ち込まれたサンプルはすべて故障。というか、小さな爆発を起こして数時間(短い時には数分で)スクラップになってしまったとのこと。そのマトモな会社は顧客から注文をもらっていたのに、マトモなスターリングエンジンを入手できず、ホトホト困っていたところでした。実はこの時点で既に欧州の製造元と条件などの交渉を始めていました。この技術は決して死んではおらず、むしろ発展を遂げていたのです。古い知識を鵜呑みにしてはいけない、という教訓になりました。


話を持ち込んだ欧州のメーカーは、具体化した商談に当初は半信半疑でした。当初は技術担当のスタッフに担当させていましたが、商談よりも技術論に偏りがちの折衝で話は進まず。本人からの希望もあり、元商社マンに担当を交代させました。タイミングの良い交代だったのか、話がトントン拍子に進み、年末にトライアル品の納品まで漕ぎつけました。それから一か月、欧州のメーカーは当社を総代理店にしたいと打診してきています。パチモンのスターリングエンジンを見てから、半年。世の中、何が起こるかわかりません。


スターリングエンジンはヘッド(コンバータ)部分に高熱にあたると、発電を開始します。余熱として捨てられている気体・液体を熱源とすれば、電気を生み出します。


面白いことにスターリングエンジンに電気を流すと、超冷凍環境を実現します。当社のスターリングエンジンは、一気にマイナス196℃まで冷やすことができます。強味を発揮するのはマイナス60℃以下のニーズです。


ということで、いまは高温の環境や設備・機械と、冷凍環境を必要としている場を探しています。面白いアイデアやお客さんの紹介をお待ちしています。極低温の用途においても、性能・電気代ともにパチモンのスターリングエンジンを凌駕します。


ヒートポンプキットもラインナップ
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